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雨の降らない屋久島
縄文杉とトレッキング
屋久杉いっぱいの公園
屋久島人
泣いた縄文杉
観光することと土地を守ること

 

雨の降らない屋久島

屋久島と言えば、「1年に370日雨が降る」と言われるほど雨が多い。太陽の下で見る木々たちも良いけど、雨に濡れた”光・水・色”が綺麗なんだろう。
2003年の日本の夏と言えば冷夏。東京は涼しくて、全く夏気分を味わうことができなかった。私はその年の9月に屋久島へ渡った。なぜか屋久島はかなり暑かった。ちょっと外に出かけるだけでグタ〜っとなるくらい暑い。そして、滞在中雨が全く降らなかった。したがって私は雨の屋久島を知らない。なので雨の屋久島をどうこう言うことが出来ない。ちょっと残念だけれども、トレッキングをするにはラッキーな天気だった。

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縄文杉とトレッキング

トレッキングの経験は富士山、神奈川の大山の低〜中級レベルくらい。あとは日光や金沢文庫〜鎌倉のハイキングくらい。世界一周旅に出てからは、いくつかの登山・トレッキングを予定しているので予習を含めて、屋久島でひとりチャレンジしてみることにした!

屋久島ハイキング世界遺産に指定されている縄文杉を見るには往復8〜10時間の山道を歩いていかなくてはならない。まずは昔トロッコ電車が走っていた道沿いに歩く。これが全体の半分くらい占める。
坂道ではないので楽は楽だけど、慣れてくると飽きてきたりはする。けれど、やっぱりここは屋久島。苔マニアな私にとっては嬉しい光景が広がる。
太陽の強い光が木々に当たってキラキラ光る。湧き水が涼しく感じさせる。本当気持ち良い!


とにかくひとりで歩くなんて初めてだ。周りもひとりで歩いている人は滅多にいない。このコースも過去に結構な遭難者を出していて、一歩間違えれば危険はたくさん潜んでいる。雨が全く降らないことが幸いしているけど、このコースでなくても白谷雲水峡という小さめの観光スポットも雨が降ると道が消えて、ドロドロになって滑りやすくかなり危険になるらしい。恐るべし。
そんな事でちょっと不安はあったけど、9月のシーズン中だけあってコースを歩く人の人数はかなり多い。どこでも人が少ない方が好きな私だけど、こういう安心感は嬉しい。
8時間の道筋をひとりで歩くのはそれなりに楽しめた。次は一人で歩く気はないんだけど、ひとりで歩いた経験を出来て良かったと思う。最初はひとり頭の中でアレコレ考えていたりするんだけど、それを通り越すとほとんど頭の中は真っ白だ。な〜んにも考えずひたすら歩く。そういう風に歩いていると綺麗な光景を見て感動しても、頭の中で言葉で綺麗だとは考えず、ただ感じている気がする。これも修行なのだろうか(笑)

縄文杉。写真家でない私にはどうしても伝えきれない!
大き過ぎるのだ。本当、大きい。隣にタバコの箱でも置くと分かるのかもしれないけど、その偉大さを伝えるのは実際見るしかないのではないか、と思ってしまう。長い距離を歩いたゴールである喜びでもあるけど、やっぱり凄いと思う。ブッタ杉など(トップの写真参照)はゴツゴツして力強く絵になりやすいけど、縄文杉は形状的には特別個性はない、けど長年生きてきたデ〜ンと見下ろす貫禄オーラが強い。なめちゃいけねえぜ、と言わんばかり。これだけ迫力があると、人間に比べ物にならないほどの歴史と物語があるんだろうなぁ〜と思う。今にも口をぱくっと開けて人間を飲み込みそう・・・。 本当現実感でなく宮崎駿の映画のような非現実的な世界!

このトレッキングは屋久島の旅の中で一番の思い出となった。縄文杉ももちろん良かったけど何よりもひとりで歩いたこの達成感なのかもしれない。普通は友達と一緒、しかもだいたいはガイドを雇って登る。トロッコ道のあとは急な山道になるので全体的に結構ハードなトレッキングなのだ。それをほぼ初心者の私がひとりでやってのけた。無謀と言えば無謀かもしれない。でもちゃんと下調べしてやるべき事して、やってはいけない事をしなければ出来るのだ。本当、言葉にならないほど疲れたけど、ホテルで飲んだビールはさいこうだった。

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屋久杉いっぱいの公園

縄文杉以外にもたくさんの屋久杉を見た。その中で「屋久杉ランド」という公園へ行った時のこと。なぜかこの公園だけは人がほとんどいなく、ひっそりとした雰囲気の中ひとり楽しんでいた。そんな時突然「きゃ〜〜!」と言う悲鳴が響いた。一瞬、女性が男性に襲われたのか?とあせった。確かにこんな山中で人がいなかったら女性が狙われる危険性はある。ちょっと身構えてみたりしたけど、ちょっと落ち着いて考えてみたら猿だと言うことに気が付いた。屋久島は猿と鹿がとっても多い。人が居ようと全く意に介せずのんびり歩いてたりする。たぶん女性が持っていた食べ物に狙いをつけて襲ったんだろう。人も怖いけど猿も怖いものだ!
そんな事件はあったけど、屋久杉ランドは見物の杉がたくさんあって楽しめる。

もし観光したいなら上記と白谷雲水峡もお勧め!特にもののけ姫のモデルとなった森があってそこがとっても雰囲気がある。苔と光りと湿度のある世界。森は森でもこんな綺麗な森はすごいな〜と思った。白谷雲水峡は花崗岩も多くびっくりするくらい大きい岩が目立つ。あと最後に川の水を飲んだけど、妙においしく感じた。川の水を飲むなんて普通は怖くて出来ないけど、ここの水はミネラルウォーターや湧き水なんかより美味しかった。
あとは西部林道。車がないと行けないところだけど、一通の山道にはたくさんの自然、屋久鹿、屋久猿。思わずひとりでふふふん♪と鼻歌を歌っちゃったりする。

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屋久島人

滞在期間、とてもお世話になった方々がいる。ホテルのスタッフから街で道を教えてくれた方までいろいろ。その中でも本当親切にしてくださったのが某居酒屋の夫婦。軽い気持ちで飲みに行ったところ、結局最後までお世話をしていただいた。居酒屋ではとっても美味しい料理だったし、屋久島の焼酎「屋久島」を飲んでいろいろなお話をした。この夫婦は居酒屋(魚介系和食屋)のネタを直接海で獲ってくる!お友達の某スナックのオーナーまで店の大きい水槽に魚を泳がせて、料理のネタとして置いてまでいるぐらい!完全とは言えないシュノーケルの道具で奥の方まで潜り、大きな新鮮な魚介類を獲る。それを毎日やっていてその仲間に加えてもらったのだ。奥まで潜ることはなかったけど遠浅なところで魚を見たり、綺麗な貝を拾い集めたりした。にしても屋久島の海は綺麗だ!経験海外の国数は多くないけど、今までの経験の中では一番綺麗だった。まず、ゴミがない、海も透明、遠くから見ると真っ青。そんなこんなで感動!な世界だった。

話は戻って、この夫婦は素敵な方々だった。居酒屋だけど宿なノリだ。何故か居酒屋に入ってくる人は一人旅の人が多い。街中では全く見ないと言うのに!そしてまた、仲良くなると宿でなく、この居酒屋に泊まる人もいると言うのだ。二人ともすごく世話好きで、楽しいコト大好き。
タイトルに屋久島人と書いたけど、同じ日本人、例えば東京の人との違いを線引きは出来ないけど、やっぱり南地方独特の大らかさはあると思う。日本は島だけど、その島の中の島なんだ。今でこそ便利になったけど、あの小さい島内で場所によっては言葉の方言まで違うし、昔は道がなくてそこに生まれ育ったらそこを離れたことがないという人もごろごろいた。どこでも昔はそうなのかもしれない。けど少なくともここはまだその名残があると思う。
ところで、屋久島で生まれた人は冒険家だ(笑)。私たちが苦労するトレッキングも走ってすぐ到着するらしいし、海潜りも教えるときはとにかく落として死にそうになるまで待つらしい!私からしたら屋久島人は喜怒哀楽がはっきりしていて、物事にもはっきりしているように思える。

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ミニコラム・火星

++民宿++
屋久島は宿が安い。民宿だったらひとり部屋で2000円前後、ドミトリーなら1500円程度。私が泊まったのは「晴耕雨読」屋久島じゃ有名だ。混んでいて1泊しかできなかった。各部屋にたくさん本があって暇つぶしになる。「雨(ウ)の花」は凄い綺麗なのに3000円。お袋さんが懐かしい人にだけお勧めする。
夏の屋久島は宿がなくなることがあるので注意。

泣いた縄文杉

縄文杉が今、泣いている。
世界遺産に選ばれてから観光客がどっと押し寄せるようになり、木が弱った。根が踏まれたり、木を触られたりして序序に弱まった。それから木の周りに囲いがはられ、木に直接触れられないようになった。観光客の目からしたらあんな大きい木を見たら触りたい衝動にかられるのは仕方ない気はする。実際私ももっと近くで見たかった。けれど、本当に分かっていたらそれはないんだろう。木は人に見られるために生きているわけじゃないし、長年生きているから弱るのはすぐ、繊細だ。縄文杉だけじゃない、記念物に指定されている木で弱っている木をいくつか見た。結局これらも世界遺産指定から生まれた難だ。
世界遺産はこれからもいろいろ見たいと思う、たぶんそう思う人が世の中にはわんさか居る。人工的なものはまだ良いけど、自然のものにとっては決してありがたくないコトなんだろう。だけど、世界遺産は崇拝される素晴らしいものだからこそ選ばれる、「見たい」ものだ。その相互の関係はとても難しいと思う。

縄文杉 縄文杉

mayu

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ミニコラム・火星

++火星++
ちょうど火星がよく見える時期だった。空が広いので凄くよく見えた。関東で見るよりも赤色がひき立っていた。

観光することと土地を守ること

観光客はいつでも好奇心旺盛。そして屋久島に移り住んで店を開く人たちがいる。そしてまた昔から林業や漁業などを仕事の糧にして生きている人たちがいる。そう、昔から住んでいる人は観光業にはほとんど関わっていない。頑なな想いなのか、観光地化することを毛嫌っているのか。これは屋久島だけの話じゃないと思うけど、居酒屋の夫婦の話を聞いていて「よそ者が入って観光を始める」のは簡単なことではないんだと思い知らされた気がする。好きだから移り住んでいるけど、仕事をしないと生きていけない。けど現地人にとっては「観光業=人が増え、自然が破壊される」と思うのだろうか。もともと観光業じゃなくてもやっていける土地だからこそ思うことだろう。海からは魚が大量に獲れ、山では林業が出来る。それはどちらかと言うと、「自然を守る」のじゃなく「土地を守る、世間の波にさらされたくない」という気持ちからなんだろうか。

某有名人の息子が屋久島に移り住んだらしい。ヒッピーのような生活をしていたらしいが、何故か分からないが猪をつかまえて育ててしまったらしい。屋久島の人に言わせると「生態圏が変わるからそういうことは断じてやって欲しくない」と怒っていた。うわべだけで「屋久島は美しい」と情報世界に伝えていても自然を尊重せず我を出していたら何の意味もない。

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もっと屋久島の写真を見たい方はこちら 屋久島の写真特集 沖縄編へ