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豪華だけど不要。むしろ外に出たいパーティ。(南極-ウシュアイア)

南極からウシュアイアに向けての航海。

わざと遠回りをして時間を遅らせている。
ドレーク海峡を抜けてから、すぐにビーグル水道には向かわなかったのだ。

港に船を停めておくとお金が掛かるのだろうか。
ともかく意味もなく船に閉じ込められている時間が延びるのは嬉しくない。帰路になると、もうひたすら早く街のスーパーやキッチンが懐かしく思われる。

ビーグル水道にようやく入り、夜になって港に着く。
港に到着したものの船を降りるのは翌日からとのコト。

(意味が分からん。)

残りたい人は残る。
出たい人は出る。

それなら分かるけれど、なぜ、全員が船に残らなくてはならないのか!?

夜はカクテル・パーティ。最後のディナーは、航海で最も豪華な料理だった。

前菜が3品も出て、スープ、メイン、さらに豚の丸焼きのような料理が出て、デザート。
ケーキがいくつも並び、アイスも並ぶ。
とても食べきれない量のデザート。

ともかく、酔っ払い、翌朝に備えて寝た。

●トラブル日記!? 恐怖!! CRAZY DOGS STREETS!!(ウシュアイア)

キーボーが恐怖におののく。

私も逃げの体勢。既に足に力が・・・。
キーボーを捨てて逃げる!!

ヨダレを滴らせた黒い犬が、目をむき出しにして、手下を引き連れて襲い掛かってきた。

そう、ここは恐怖の「狂犬通り」!!

誰もが1度は経験しなくてはならない関門・・・?
ウシュアイアの上野山荘から、海沿いのスーパーに行く際には通らずにはいられないのだ!!

恐ろしいばかりの勢いで襲い掛かってくる狂犬!!
逃げるだけでは余計に勢いづけてしまう。
叫ぶ、怒る。
でも、ひるまない。

右手に持った棒がウナルッ!!

バシッ!!
ベシッ!!

頭を殴りつける。

(あべしっ〜!!)

そうしてようやく犬も勢いが削がれる。
それでも、また気合を入れて襲い掛かってくる。なんで、こんなに凶暴な犬が町に溢れているのか!?まさに北斗の拳のような、力の世界だ!!

ともかく脱出し、安堵するまもなく、次の刺客が現れる。

隻眼の黒い刺客は、音も無く近づいてくる。
ヨダレをたらすなど狂った姿ではなく、冷静に襲い掛かってくる。

付近を通る時には、ヤツの気配に気をつけろ!!
ちなみにコイツは、犬にも襲い掛かる。昨日は犬に噛み付いている間に我々は無事に通り抜けた。時には見殺しと言う「必要な犠牲」はやむを得ない・・・。

今日も無事に戦い抜いた喜びとともに、上野山荘の扉を開く。

P.S. 夜間の女性の1人歩きは、選ぶ道によっては「本当に」危険です!!


恐怖に慄く私の小さな心。プライスレス。

●タンポポの季節も終わり。(ウシュアイア&パタゴニア)

タンポポに覆われていたウシュアイアが、タンポポの綿毛に覆われるウシュアイアに変わっていた。

黄色い絨毯のように、タンポポが咲き乱れていた風景はきれいだった。
そして、綿毛が飛ぶウシュアイアは物悲しい風景にも見える。

上野山荘から町まで向かう道も、海岸沿いも、どこにでもタンポポはある。

聞いた話では、パタゴニアにはタンポポが多いらしい。

普段はお花に注意を注ぐことは少ないけれど、飛んでいる綿毛に気をとられているうちに違う花に気がついた。

色とりどりのルピナスが咲いている!!








●久々のネットにキーボー大興奮。(ウシュアイア)

街でまずしたいことはインターネット利用!!
行きつけのお店に向かう。

「オッラー!!」

私はすぐにメールチェックと電話をする。

キーボーは mixi をしている。


翌日もインターネットをしに行く。
翌々日も行く。

1日2〜3時間はネットをする。
散歩がてらに街まで歩くのと、ネット利用、料理、ご飯、本当にそれだけの生活が続いてしまう。

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ミニコラム

++犬の散歩++

本当に、投げる用の石と、叩く用の棒があったほうが良い。

そして、・・・犬を痛めつけるくらいの意思も必要かも・・・。






●年末年始のウニベルソ・パラレロを検討する。(ウシュアイア)

ウニベルソ・パラレロは、一部の人間の間では有名な音楽フェスティバルだ。

南極に行く前には、ウニベルソ・パラレロに行くことを断念していた。
ウシュアイアから、フェスティバル会場であるサルバドール近くに行くのはとても遠い。簡単に行ける距離ではない。

「南極終わってさ・・・。次の目標は・・・?」
「そうだね。次が欲しいね。」
「パラレロ??」
「行く??」
「行こうか??」

飛行機やバス、可能性をチェックする。
既にクリスマスも近づき、何をするにも混雑している。

バスだけでブラジルまで向かうには時間もない。
とにかく飛行機を中心に調べる。

満席が多い。
値段が高い。

1.ウシュアイア→ブエノス・アイレス 約30,000円
2.パラグアイへ(バス) 約6,000円
3.ブラジル・ビザ取得 約6,000円
4.イグアス→サルバドール 約70,000円
5.入場料  約15,000円

「10万円まで。」
キーボーが決めた予定を越えてしまう。

混雑して飛行機が空いていない。
つまり安いチケットが少ない。

ふぅ・・・。
今年最後に大きな楽しみが待っているかと思ったのだが・・・。

残念。

●クリスマス・イブの電話。(ウシュアイア)

クリスマス・イブなのでトモちゃんに電話する。

アルゼンチンは午前中なのに、日本は日も沈み夜も更けている。

街は賑やかに電飾され、イルミネーションも美しい。
カップルも多く歩いているらしい。

SKYPEを使っての電話。
アルゼンチンでは電話として利用するのに問題ない。
インターネット利用料だけで世界中から電話できる。

本当にオススメ。
携帯電話を持たなくても十分かも。


彼女は眠りにつく時間だ。
受話器を置く。
パソコンを閉じる。

ウシュアイアのクリスマスはこれからだ・・・。

●上野山荘(大学)の恒例クリスマス行事。(ウシュアイア)

「早く行かないと肉がなくなっちゃうよ。」
(へ〜っ??)

アヤコおばさんが突然に入ってきて宣言した。
(なんのことだろう??)

「皆がアサード(BBQ)をするからね。」

お祝いの時はいつも焼肉!?
アルゼンチンでは、クリスマスも正月も、誕生日も・・・。

そして上野山荘でも、クリスマスと正月はアサードらしい。
恒例行事ならしないとならない!!


「肉は1人500gくらい。それとソーセージと・・・。」
「そんなに食べるんですか?」

そして大量の肉を仕入れる。
野菜よりも肉。というか肉ばかり!!


火をおこして炭を作る。
大量の焼肉が始まる。

そして酔っ払う。
まずは先頭を切って森下さんが酔っ払い始めた。
普段は犬が苦手らしいのに、トルーチャを抱きしめている。
私も、そして、キーボーも続いて酔っ払う(?)。

寒いのに外で食べ、外で飲み続ける。
空は依然として明るい。夜中なのに明るいので不思議と遅くまで起きているようになる。
楽しく皆で飲み続けた。
そして、倒れるように寝た。
上野山荘の日常は、特に何もないのに楽しい。

ウシュアイアを出るのは難しい!!

●閑散とした街。クリスマス。(ウシュアイア)

クリスマス当日に町まで散歩に行く。

バスもほとんど走っていない。
お店もほとんど閉まっている。
人通りも少ない。

(おおっ、これが本場のクリスマス??)
キリスト教圏のクリスマスは、誰もが家の中で過ごすからだろうか。
日本のクリスマスとは雰囲気が全く違う。

冷たい風に吹かれつつ、閑散とした町を散歩する。
閑散としているので余計に寒い。

夕方になると町に少しだけ活気が戻ってくる。
行きつけのネットカフェも開いた。

「アミーゴ!!」
入っていくとすぐに声を掛けられる。
毎日通っているので、従業員も顔見知り。彼らも私が現れるのを当たり前のように思っている。

旅をしているのに、毎日何時間もネットをしている。
わざわざ宿からネットカフェまで40分ほども歩く。健康のために散歩はとても良いと思うけれど、こんな日常で良いのかなとも少し思う。

クリスマスの終わりだ・・・。

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●見た事もない家が並んでいる町。(ウシュアイア)

「おお、窓がビニール!!」
「あっちは、板が貼り付けてある!!」」

窓枠があるのに板で封じているのか・・・、それともガラスがないのか??

「あの家は屋根がない!!」
「あの家は壁がない!!」

・・・それは間違い。
住んでいません。でも、なんで壁から作るんだろう?
その方が作りやすいかな。

そうだ!!
柱が無いからだ!!(新発見?)


上野山荘周辺の建物は、だいたいが手作り。
今日もあちこちで金槌の音がする。

かわいらしい家や、面白い家がたくさんある。
流木を使ったり、スーパーのビニール袋も活躍している!?

工夫を凝らした家も多いし、日本ではとても見られないような形の家ばかり。
もちろん素敵な家もあるのだけれど・・・。

プロではなく、自分で作っているので奇抜な発想が出てくるのだろう。
廃材やトタンが多用され、ガラスの代わりにビニールでできた窓・・・。

アルゼンチンの貧しさが現れているのだろうか。
レンガ造りの家は、レンガが見えたまま。
トタンを貼り合わせただけのような壁を修理している姿もよく見る。
屋根もトタンが多い。

雨が降った時にはとてもうるさそうだ。

階段の変わりに、たくさんのパレット(荷物をのせる板の台)をずらしている。
(う〜ん、工夫だ・・・。)

そして最後に・・・、衛星放送用のアンテナは上ではなく横を向いている。
さすがに世界最南の町なのだ。

●見た事もない車が走っている。(ウシュアイア)

「見ろ!!」
「何だアレは!!」

キーボーと2人で驚きの声をあげる。

「キーボー失礼だから指差すな!!」
「最高だよ。なんてボロイんだろう!!」
「キーボー、萌え?」

ボンネット!!
バンパー!!
マフラー!!

・・・ない。

そして錆だらけ。傷だらけ。
物凄い音が鳴っている!!

運転手は厚着をしている!!
「うおぉ〜〜〜〜!!」

クラクションは鳴るのだろうか??

おおっ、窓ガラスもないではないか!!
でも・・・ビニールが貼ってある!!

風にビニールがなびく姿は物悲しい。
寒い地域なのに、オープンカー(?)が多いのだろうか??

アルゼンチンは、そんな車がたくさん走っている国です!!


モノを大切にする心、プライスレス。


車は動けばいいという、そういう心を感じる。
生活に余裕も少ないのだろう。

●醤油を探して街を歩く。(ウシュアイア)

醤油・・・。
日本食に飢えた2人の日本人男性が、目をぎらつかせて町を徘徊している。

ヤバイ!!
近づいたら危険だ。

子供も寄ってこない。
それはキーボーが子供フェチだから!?
可愛いコを見つけると、すぐに写真を撮りに走っていく。

(ボニータよりも子供??)

ともかく醤油が欲しい。
そういう季節(?)だ。

スパイから情報を得た。
(遠くのスーパーからキッコーマンの香りが漂ってくるらしい。)

「なにぃ〜!!」
早速、諜報活動を開始!!
「キーボー出発だ!!」
「準備OK!!」
超早い。こういう時(だけ?)は・・・。

ともかく行く。
長い道のりを歩いていく。
というか、バスを使えばいいのに歩いていく。

諜報活動には健康が重要。
毎日の散歩は大切な訓練。バックパックを背負って歩くのも訓練。

1時間ほど歩き、目指すスーパー付近に。
聞き込みを開始する。
「スーパーどこですか?」

旅をしていると聞き込みのプロ(?)になる。
もう、既に何回道を聞いたことだろう。数千回は実地訓練をした。

「隊長!!獲物を発見しました!!」

おお〜〜〜!!
あるではないか!!

(獲物一覧)
・キッコーマン醤油
・キッコーマン薄口醤油
・キッコーマンとんかつソース
・キッコーマン照り焼きソース

なに〜〜〜!!
さらに。

・のり
・サッポロ一番
・マルちゃん

酔っ払いのキーボーが奇声を上げる!!
私も驚きに目を見開き、口をパックリ開く!!

・日本酒 one cup 大関
・日本酒 多聞

「大物を発見しました!!」

・ほんだし


今日は収穫の多い1日。

エンゲル係数が、そうして高くなる。・・・想定外ほどに。

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●チリを抜ける移動。動物もたくさん。(ウシュアイア-エル・カラファテ)

「タカちゃん。行くぞ!!」
眠い。
2時間位しかねていない。

(うるさいな〜。出発しなくてもいいよ。)

キーボーが想定外に早い時間にタクシーを呼んだ。
というか、移動面倒臭い。

このままアルゼンチンは、ここで終わりでもいいのではないか!?
ブエノスアイレスとウシュアイア、素晴らしいじゃないか。

アルゼンチン最高。
ウシュアイアって、パタゴニアでしょ?

「おれたち、パタゴニア行った?」
「行った行った!!超満喫!!」
「氷河見た?」
「・・・。見た見た!!・・・写真貰おう。」
「ホントはセントロしか行ってないよね?」
「え?オレたちカラファテの氷河も行った!!誰かに写真もらおう!!」
「・・・。パタゴニア最高だね。」


寝ぼけたままバスに乗りこむ。
車窓も関係ナシに倒れるように寝る。

窓の外には、大自然、動物が広がっている。
「キーボー見ろよ!!オレは寝る。」

ダチョウ?



フラミンゴ

そして、たくさんの鳥

いるか!!

アルゼンチンから国境を越え、チリに入る。
再びアルゼンチンに戻る。

手続き面倒くさい。
監禁状態でいいから、寝たまま連れて行って欲しい。

はぁ〜。
旅行最高!!

バスはけっこう快適だった。
135度くらいリクライニングした。

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●ペリト・モレノ大氷河。(エル・カラファテ)

ペリト・モレノ氷河を訪れるなら午後の方が良いと聞いた。

温度が上がって氷河が崩れる可能性が大きいと言うのだ。
それが本当かは分からないが、納得させられる内容ではある。

でも、私たちが午後に出かけたのは、午後の方が良いと聞いていたからではない。
単に目が覚めたら、午前のバスには間に合わなかった。


私が朝7時に目を覚ます。
まだ間に合う。でも午前に行く気はあまりない。睡眠時間が足りないので、むしろ2度寝をしたいくらいだ。

キーボーは変な体勢で熟睡している。
うつぶせに、まさに倒れたままといった姿勢で寝ている。服も日中と全く同じだ。

それにしてもキーボーを見ていて思う。
自分や周囲の旅人の生活をそのままなぞっているようで、誰もが同じ道を通るのかと思う。

1.仕事をやめて旅に出た人は、当初は早寝早起きの習慣を引きずる。もちろん早寝早起きは一般的には良いことであるから問題はない。特に深い意識はしていない。

2.旅に慣れ自由であることを知ると、就寝時間が不規則になる。睡眠時間が長くなっていく。好き放題に寝られる喜びを噛みしめつつ。

3.旅が日常になっていくと、就寝時間の不規則はそのままに、睡眠時間じたいはある一定の時間に収束されていく。人間本来の必要な睡眠時間とは個人毎に一定なのだろうか。


ともかく、キーボーが昼過ぎに目覚める。
食事を済ませ、ペリト・モレノ大氷河に出発する。

氷河行きのバスは1日に2本しかない。
観光客以外はペリト・モレノ大氷河には行かない。要するに観光バスだ。
途中で国立公園の入園料を徴収される。お金を払うとすぐに氷河に着く。氷河トレッキングに行く人や氷河付近のクルーズに行く人、氷河を見るだけの人と様々に分かれる。私たちは、氷河を見るだけの人だ。

私たちは、たくさんの氷河を南極で見てきた。だから特に船で近づきたいとか、歩きたいとか思わなかった。
旅行者の多くが良いという「カラファテの氷河」を、どれくらいのものか見ておきたかったのだ。

氷河前の観覧スペースに向かって歩く。
(おっ、意外と大きい。凄いかも。)

木で作られた遊歩道を歩く。一通り歩き、氷河全体を見渡せる場所に陣取る。写真を撮って、崩れる瞬間を待つためだ。
と・・・

ピシ、ピシッ!!
ザザザーッ!!
ザザザーッ!!
ザザザーッ!!

バサーンッ!!

目の前で氷河が崩れた。
高さ50mほどというが、半分の高さほど氷河上部が崩れ落ちた。

海面はしばらく上下し、激しく揺れる。

「凄い凄い!!」
「撮った?」
間に合わなかったよ。

南極と同様に氷からの反射が大きすぎて周囲が明るすぎる。
対象が明るすぎて、きれいに写真を撮るのが難しい。露出を短くしても明るくなってしまう。コンパクト・デジカメだと、露出の調整も限られる。きれいにとるのはとても難しい。とにかく露出時間を最低にして撮るしかない。こういう時にこそ、自由度が高い一眼レフが圧倒的に有利なのだろう。

カメラを構え、次の崩落を待つ。
氷河を流れてくる冷たい風が手や顔を冷やしていく。

帰りのバスまでの3時間を氷河の前で過ごし、いくつかの崩落をビデオと写真に撮った。
最初に見た崩落が、一番大きく、美しかったと思うのは気のせいだろうか・・・。

●今日から夏時間!?(アルゼンチン)

「今日から夏時間で1時間進んでいますよ。」
Fuji旅館のオーナーさんが言う。

「夏時間?アルゼンチンに夏時間があるのですか?」
ガイドブックを確認するが載っていない。

「今年から夏時間があります。」
「4年前にもパタゴニアだけ、夏時間があったけれど1年でなくなり、今年からアルゼンチン全域で夏時間あります。」
韓国人の奥さんが説明してくれる。

辞めたり始まったりいい加減だが、そんなところも途上国的だ。

多くの外国人は、夏時間が始まることなど知る由もなく、バスに乗り遅れたり災難な日だったようだ。

運の良かった日本人が言う。彼は時間を間違えて、遅れてバス停に行ったらしい。
「お前は今までトレッキングで山に行っていたのか?なら仕方がないよな。」
トレッキングに行っていたわけでもなかったが、それを事実としてうなずいたらしい。

そこにいた日本人で、当日から夏時間だと知っていたものはいない。

知ろうともしなかったが、バス・ターミナルや空港、駅などには張り紙などがあったのだろうか。不思議だ!!。

●Fuji旅館の大晦日。(エル・カラファテ)

アルゼンチン(もしくは南米)にいる日本人旅行者の一部は、年末年始を過ごそうとウシュアイアの上野山荘(上野大学、上野亭)を目指す。

大晦日を世界最南の町で過ごす。
日本人宿でワイワイと騒ぐ。酒を飲む。南米各地で会った旅行者との再会を喜ぶ。
上野山荘では、海外版NHKが見られる。時間は違うが紅白を見て、行く年来る年を見る。日本では見ないような番組を、海外にいると見る。

夕方からアサード(BBQ)の準備をし、酒飲み、楽しく飲み明かす。明かすといってもウシュアイアの元旦の朝は早い。早いというか、夜がほとんどない。

そういう楽しい環境を目指すのは分かる。

さて、Fuji旅館だが、特に何もない。
TVが見られるわけでもなく、宿泊客の半分近くが韓国人である。皆で何かを楽しむという雰囲気はない。
仕方のないことだが、宿のオーナーが「いる」というのも大きいかもしれない。もちろん上野山荘にもアヤコおばさんはいるのだが、ほとんど姿を現すこともないし宿の形態は全く異なる。上野山荘は、今は無きブルガリアのソフィアにあった快適宿Sister's Innや、イスタンブールのTree of Lifeなどにも通じる快適さだ。

Fuji旅館の姿を知らずに、有名宿ということで移動してしまったのだが「楽しむ」ということでは失敗だった。

でも、ともかく少しでも早く北上するという目的には沿っている。エル・チャルテンの観光もせず、宿に長居をすることもなく、とりあえず北上する。居心地の良すぎる宿では「出る」決心をするのが難しい。出る決心を簡単にできる、という意味では今の私たちにはありがたい宿だった。

ところで、書き方が悪いのでFuji旅館の居心地が悪そうにも思えるかもしれない。実際には、普通の宿に比べれば快適だと思う。ただ、年末やイベントを「楽しむ」という雰囲気の宿ではなかったというだけ。もしかしたら、宿泊客によっては楽しいこともあるのかもしれない・・・。もっとも、例年は大晦日の宿泊客は少ない、ということだったが。。

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●大晦日の火事、花火、クラクション。(エル・カラファテ)

(おかしいな・・・。)
窓から眺めているのだが、黒煙が広く薄く広がって視界を悪くしている。
少しの間、気にせずに食事を取り続ける。

(おかしいな・・・。)
煙は全く薄くならず、さらに濃くなっているようですらある。
「あの煙、凄くない?」
誰も気にしていなかったようなので言ってみる。
「アサードの煙かな?」
(それにしては大きいような気もするけど。)
「そうかもね。」

とりあえず、アサードの煙だろうということにして食事を進める。
雑談に花を咲かせる。

(まだ煙が・・・。)
おかしいと思って、外に出てみる。
宿からそれほど遠くない辺りから、モクモクと黒煙が上がっている。
(火事かな?)
そう思ってすぐに、サイレンが鳴り始める。

「火事かも!!」
室内に呼びかける。
「ええ!?」
宿のオーナーが顔を出す。
「火事!?風下だけれど大丈夫だね。」

「キーボー写真撮って来ないの?」
半分だけ冗談、半分は本気で聞いてみる。
勢いのあるキーボーはカメラを片手に走り出す。

「凄いよ。燃えてるよ!!」
キーボーの写真を見せてもらう。燃えている。
「野次馬も凄いよ!!」

年が明ける。
花火が一斉に上がり始める。

クラクションも鳴る。

花火が広がる。
家も燃えている。

花火が鳴り響く。
サイレンも鳴り響く。

あちこちで花火が鳴り続ける。
サイレンの音は徐々に消えていく。

悲しい大晦日だ。
燃えている家に住んでいた人たちは、どう新年を迎えたのだろう。
友人宅や親戚宅に無事に避難できただろうか。
こんな災難な大晦日は想像できない。おそらく、広い日本では、毎日のように火事があり、大晦日にも火事は例外なく発生しているのだろう。それでも、今、この瞬間まで、そんな悲しいことを考えたことがなかった。

人的被害がなく、ともかく、今夜だけでも、皆が暖かい布団で寝られることを願ってやまない。

●ウシュアイアとは違うきれいな・・・。(エル・カラファテ)

町は小さい。
旅行者街というのがすぐに分かる。

特にバス・ターミナルの湖側に降りると、観光客用のお店が立ち並んでいる。

そんな町並みは特に面白くもない。

丘の方に大きなスーパーがあるというので目指す。
湖と山の間の斜面に広がる町で、坂道の町と言ってもいいくらいだ。

スーパーは丘の上にある。
湖を見渡す。

薄い水色のきれいな湖が広がっている。
湖の向こうには山も見える。丘の更に上側には乾燥した岩肌の山が切り立っている。

荒涼とした山、青々と水をたたえる湖。
その対比が絵のように美しい。

パタゴニアの多くは、アンデス山脈を越えた乾燥した風によって半砂漠の状態になっている。ここカラファテは、その中にあるオアシスのように映る。

(なぜ湖の色があんなにきれいなのだろう?)
こんな湖の色は、チベットなどで見た。氷から溶け出た、純粋に近いきれいな水だからだろうか。そういう理由からだろう。薄い水色は氷河の色にも近い。

そういった色のみの光を反射する何らかの性質があるのだろう。
気になるけれど理由が分からない。

ウシュアイアの美しさは、雪を被った山々に囲まれたビーグル水道の港の美しさ。
それとはまた違う美しさがある。パタゴニア、さすがに美しい。

●バリローチェ行きのバスは過酷。(エル・カラファテ-バリローチェ)

「34時間?」
「2泊だね。」
「すげ〜、長いよ。最高だよ!!」

何が最高なのかは分からないが、キーボーは興奮している。

カラファテからバリローチェまでは、リオ・ガジェゴスという大きな町を経由して乗換えを重ねる方法と、直通便で行く方法がある。

それぞれに良さがあって、どちらが良いか難しい。

乗換便の方が安いのだけれど、出発時間は朝4時と時間が悪い。
そんなわけで高いけれど直通便を選ぶ。おそらく、乗換便の方がバスの質も良さそうなのだが・・・。

乾燥した荒野を行く。
砂利道なのでバスはガタゴトと揺れる。
ほぼ満席で、スペースにも余裕はない。

「おお〜〜!!」
地平線の見える景色に興奮するキーボー。
一緒にいるとこちらも嬉しくなれるのでお得。

腰が痛くなり出す頃、バスから乗客が減り始める。
バスはあちこちを寄りながら進むのだ。乗客が減ってくると、後部座席に移動。2席を使って快適に過ごせる。そのうちに更に乗客は減り、横4列を使用!!こうなるともう寝られる。

ありがたいことだ〜〜。

そして、バリローチェに到着。
予想外に身体は疲れていない。
今日はこのまま観光できそうだ!!

翌日のブエノスアイレス行きのチケットを購入し、町に向かう。

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●1004が空いてなくて良かった・・・かな!?(バリローチェ)

いろんな日本人旅行者に聞いた。
「バリローチェにある1004の景色は凄い。」

(そうなのかな・・・。)

こんなことを書くと反感をかうだろう。でも・・・。

日本人旅行者の言う「良い宿」というか「オススメの宿」は信頼できないことがある。
もちろん「日本人宿」は別。良い宿とは言えなくても、快適である宿は多い。

「良い宿」というか「オススメの宿」が信頼できないのは、安さ重視で居住性が重視されない意見が多いから。これは南米などより、むしろアジアやヨーロッパなどその他の地域で傾向が高いと思う。

その点「1004」は景色がオススメと言う点で、いつものオススメとは違う。
人気があって予約しないと泊まれないと言う噂だが、そんなわけでとりあえず行ってみる。

大きなビルだ。
確かにこれなら景色はいいだろう。

「満室です。」

う〜む。やはり。

他に知人が快適だったという宿に行ってみる。

「満室です。あそこも聞いてみたら?もし無理なら探してあげるから戻ってらっしゃい。」

(おお〜、なんて優しいお言葉なんだ!!)
教えてもらった宿に行ってみる。

「満室です。」

う〜ん、さすがにハイ・シーズン!!
しかも、白人旅行者が好きな地域だけのことはある。

「申し訳ないけどお言葉に甘えるか・・・。」

「すみません・・・。」
「満室だったの?」
「ハイ・・・。」

彼女はあちこちに電話を掛け始めてくれる。

1軒目・・・×。
2軒目・・・×。
3軒目・・・×。
4軒目・・・×。
5軒目・・・×。
6軒目・・・おお、話が続いているぞ。良い兆候か!?

「あったわよ。ツインで75ペソだけど良いかしら。」
「もちろんです。よろしくお願いします。」

そして、その宿は快適だった。
広い中庭もあり、朝食もボリュームがある。
そして何よりも、WIFIでインターネットが使い放題。インターネットが自由に使えると、私の宿に対する評点は、ググググーッと急上昇するのだ!!(笑)

キッチンもその他も設備は良かった。
むしろこっちの宿でOKだったのだ!!(笑)

●カンパナリオの丘。(バリローチェ)

「どうしようか?行く?」
「う〜ん、どうでも良いけどね。」
「ともかく町は散歩しよう。」
「そうだね。」

町を散歩する。
まずは湖まで行って景色を見る。

「おお〜〜!!」
透明な水を湛えた湖の向こうに、美しい山々が見える。
南米のスイスとガイドブックにも書いてあるが確かに美しい。もっとも、この景色だけならウシュアイアの風景とそう変わるものでもないのだが(笑)。
美しい景色に満足し、周辺や町が見渡せると言うカンパナリオの丘を目指すことにした。最初は行く気が足りなかったのだが、景色を見てようやく刺激されたのだ。

バスに乗ってカンパナリオの丘に。

スキー用のリフトに乗って丘を登る。
とてもゆっくりしたリフトだし、アルゼンチン人が慣れていないのかすぐに停止する。
待っている人たちはリフトに興奮して、叫んだりしているし・・・。


丘から見える景色は、森の中にいくつもの青い湖が映え、さらに奥には雪山が見えるという素晴らしいものだった。遠くにはバリローチェの町並みも見える。
この景色は想像以上だ。緑の美しさに久々に触れることができた。

満足満足!!

●キーボーの質問。(バリローチェ)

「カンパナリオの丘に着いたら教えていただけませんか?」
キーボーがバスで1番きれいな女性に質問した。

もちろんきれいな女性に質問したいのは分かる。

私は気にせずに車窓を眺める。
キーボーが聞いているのだし、任せていいのだろうという気持ちで・・・。

車窓を眺め続ける。
(あれ??カンパナリオの丘って看板があるぞ!?)

キーボーと女性は何の反応も示さない。
(リフトの人形の看板まである・・・。)

(おかしいな・・・。)

キーボーの方を振り向いたが、きれいな女性は地図を広げている。

(あやしい。地図を見てるよ。)

「まだですかね〜。」
キーボーは笑顔で質問している。
笑顔と言うか、既にデレデレか!?

バスはかなり走って、再び「カンパナリオ」という看板が出た。

(今度こそ?)

キーボーと女性の方を向くが反応はない。

「まだなのかね?看板あったけど。」
「カンパナリオの丘はまだですかね?」
キーボーが女性に聞く。

女性は立ち上がって運転手に聞きに行く。

女性もそろそろと思ったのだろうか。
というか、どこにいるか分かってないの!?

もちろんバスは、カンパナリオの丘を通り越していた。
それもかなり。

最初にリフトの人形の看板があった場所が「カンパナリオの丘」入口だった。

(はぁ〜。)
「キーボー、オレ、やっぱりこれからは任せるのをやめて自分を信用することにするよ。」
「ごめん。オレじゃなくてボニータが悪いんだよ。」
(そういう問題か?)
って、まぁ任せた自分も悪い。

それにしてもバスを乗り過ごすなど、この旅で初めて。
やっぱり、人任せは良くないのだった・・・。

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●初めてのカマ!!(バリローチェ-ブエノスアイレス)

「素晴らしい〜!!」
「おお〜〜!!」

良いよ、良いよ!!

はしゃいで座席に座った写真を撮るアホ顔の東洋人が2人。
少し恥ずかしい。

カマはそれほどに素敵だった。
カマとはバスのクラスのこと。今まで乗っていたセミ・カマというバスの1つ上の高級(?)クラスだ。リクライニングの角度も平ら近くまでなる。横も3人だけなので、幅が広い。毛布までついた。

「やっぱ、オレたちカマだよね。」
「お前はセミカマだよ。」
「まぁ、オレはカマな人間だけど、お前こそセミカマだぜ!!」

カマってベッドという意味らしい。
そう考えると意味は全く通じていないのだが、そもそも私たちはカマの意味を取り違えていた。

カマ=高級

そんなイメージができていて、単語の意味も

カマ=高級

だろうと思っていたのだ。

食事もおいしかった。
飛行機のようにプレートが出る。
暖かいメインディッシュが出る。

そして、ワインやジュースなども出る。

「なんて素晴らしいんだ!!」
「これからもカマに乗りたい!!」

とても快適にブエノスアイレスに到着した。

カマに感動した移動だ。

●日本橋にすき焼きを・・・。(ブエノスアイレス)

「すき焼き行く?」
「行く行く!!」
ブエノスアイレスの日本食レストラン「日本橋」の評判は高い。

しかも土日は食べ放題らしい。

「中田来てるんじゃないの?」
「貸切じゃない?」
先日、元サッカー選手の中田英寿が、イースター島にいたと言う。
それで、今はアルゼンチンにでもいるのではないかという冗談なのだ。バックパッカーが訪れる日本食レストランにも、頻繁に顔を出していたとか・・・。

もっとも、ポンポン飛んでいるのだろうし、アルゼンチンになどいないと思うのだが。

さて、少し遠いけれど気合を入れて宿を出る。

熱気が一気に押し寄せてくる。
「暑い・・・。」
「やめようか・・・。」
「タクシー?」
「とりあえず帰りはタクシーで。」
「もし、やってなかったらどうしようか?」
そう、夕方頃から予約の電話を掛けていたのだが、全くつながらない。
だから一抹の不安がある。

30分ほど歩き、ようやく国会議事堂に。
「もう少し!!」

裏の方に入って行く。
レストランも近いが路地に人気も少ない。
路地の様子とレストランに関連性があるとは思えないが、どうも嫌な予感がする。

レストランが見つからない。
どこだ・・・。

どこにも明かりすら付いていない。

「やられた〜〜!!」
見つかった。
しかし、シャッターはしっかりと閉められ、営業時間すら書かれていない。

次はいつ開くのか?
う〜ん。分からない。

せっかくやってきたので意気消沈。
タクシーで宿に向かう。全くの無駄足。

●月曜日は中華街がお休み?(ブエノスアイレス)

「中華街気になる?」
「なるでしょ〜。」
じゃ、行くか。

ブエノスアイレスでしたいことは特にない。
暑い中、汗をダラダラ流しながら向かう。途中、パンチョ(ホットドッグ)を食べ、更に汗を流す。

駅を降り、スーパーに一直線!!

「やられた〜〜!!」
シャッターはしっかりと閉められ、営業時間すら書かれていない。

って、まぁ、すき焼きとは違って、こちらは明日は営業するはずだ。
でも諦めきれない。
近くに座っていた中国人カップルに話しかける。

「今日やっている中国スーパーはありませんか?」
「・・・。ない。」

撃沈。
悲しい。

とりあえずトボトボと歩く。
小さな雑貨屋はいくつもやっていた。
しかし、食材関連のお店は軒並み、休日である。

「あるよ!!」
キーボーが叫ぶ。
そのお店は小さいが、豆腐を売っている。

喜んで豆腐を買い込み駅に向かう。

「おお!!」
チャーハンが5ペソから食べられる。そのお店をキーボーに教えてる。

お腹は減っていないのに一気に食欲が出てきた様子。
(う〜む、仕方がない。)

その、久しぶりにお店で食べるチャーハンはうまかった。

中華料理は最高だ!!

目的は果たせなかったが、気分よく帰途につけた。

●中華街、再挑戦。(ブエノスアイレス)

今日こそは!!

中華街にある中華食材店「東亜」は、今日は営業していた。

入口で、同じ宿に泊まっている数人に出会う。
彼らは既に買い物を済ませていた。

私たちもエアコンの効いた店内に吸い寄せられ、買い物を始める。
特に必要なものがあるわけでもないのだが、日本食材が売られている店内を散策するだけでも楽しい。

最近減少気味のカレー・ルーを選ぶ。
中華料理用の調味料を選ぶ。
ラーメンを選ぶ。

おつまみ用に海苔巻きを買う。

帰途、キーボーと話し合った。
いつブエノスを出発するか。

宿に帰ったらすぐにウルグアイ往復のチケットを買う。
そしてアルゼンチンを出るチケットも買う。

明日はウルグアイ、明後日はパラグアイだ。

そう決まったのになぜか夜中までお酒を飲んでしまうのだった。

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